初、霊

昨日が妖怪の話だったんで、今日は霊ってことで

僕が初めて、はっきりと見えたのが２０歳ごろ

大田区にある鍼灸の専門学校に通っていた時のことです

当時は学校の近くで一人暮らしをしていました

夜間部だったので、学校が終わるのが夜の９時

授業が終わって、クラスの人と学校の外に出て、駐輪場のところで話をしていました

学校の前には、機関車や消防車が置いてある公園がありました

けっこう広くて、昼間は子供たちがよく遊んでいました

しかし夜になると、線路沿いということもあってか、やや物騒な感じになります

駐輪場でのおしゃべりが終わり、じゃあ帰ろうとなった時でした

ふと気になって目を向けた消防車の上から、小さい子供が向こう側へ飛び降りるのが見えたんです

「こんな時間でも、あんな小さい子が遊んでるんだ」

そう思って帰ろうとしたんですが、なにか気になってしまい、消防車の向こう側へ回ってみました

誰もいなかったんですね、これが

どこを探しても

僕の行動を見ていたクラスメイトが、不思議に思って「どうした？」と聞いてきました

僕は一部始終を話しましたが、その場にいた全員が

「そんな子供いなかったよ」

と答えるだけでした

確かに見えたんですけどね

翌日、当時アルバイトをさせてもらっていた鍼灸院の先生に尋ねてみました

その先生は、そういったものを感じたり治療したりできる先生でした

「そんなに怖いものじゃないみたいだよ、気にしなくて大丈夫」

と先生は教えてくれました

変なのではないようなんで安心しました

変じゃなくてもできれば見たくはないですけどね

それが僕の初めての「はっきり見えた」でした

今思えば、このあとから色々と始まったような気がします

今はあんまりそういうのないですけどね

ちなみに、これがその公園です

他に一つ強烈な体験談があるんですが、この話をするとなんか体の調子が悪くなるので、またいつかということで・・・