2012年 1月 29日

昔、先輩の先生に言われた事があります

 

「治療に来て、足がポカポカして帰るのと、足が冷たいまま帰るの・・・患者さんにとって、どっちがいいと思う?どっちがまたここに来たいと思う?」

 

当然、ポカポカして帰る方がいいに決まっています

 

冷え性の多い女性の患者さんには、足元が冷えないように気を付けていたつもりでした

 

そう答えると、

 

「本当にわかってるかな?」

 

とだけ言って先輩はその先は教えてくれませんでした

 

「どういうことだろう?」

 

と、頭の隅っこに置いたまんまにしていた数年後、ある本を読んでいて、先輩の言っていたことがわかった気がしました

 

その本は治療とは何にも関係のない、マーケティングか何かの雑誌だったと思います

 

なるほど、そういうことか・・・ということで、すぐに実行してみました

 

まずは自分で、患者さんと同じように、治療にかかる時間と同じくらいベッドに寝てみる

 

僕は冷え性ではありません

 

が、

 

足元が冷えるんですね

 

タオルをかけていても

 

ただ、これは意識しないとわからない

 

意識しなければ、「冷える」と感じない程度です

 

今度は、女性患者さんにするのと同じように、足元に電気毛布をかけて同じ時間ベッドに寝てみました

 

意識しなくとも、無条件で温かくて気持ちいい

 

足元が温まり、ポカポカし、体がリラックスして眠くなります

 

冷え性などない男でも、電気毛布の有無、つまりは「温める」か「何もしないか」でこれだけの差があるんです

 

どちらで患者さんに帰っていただいたら良いかは明白

 

「あそこへ行くと、ポカポカとしたいい気持ちで帰られる」

 

そう患者さんは思うでしょう

 

「寒い」と思っていなくとも、口に出すほどのものではなくとも、足元ってのはやっぱり温めたら気持ちがいいんです

 

体が喜ぶんです

 

そして患者さんは、「つらいときはあそこへまた行こう」という気持ちになる

 

そう、「無意識の中」で

 

昔修行させてもらっていた鍼灸院も、温めることをとても重要視していたことを思い出しました

 

 

「口に出すほどではない『無意識レベルの冷え』に気づいて、それに対処できているか?」

 

先輩が言っていたのは、そういうことでした(確認はしていませんが、たぶん)

 

 

そして冷えに限らず、

 

いかに相手の「無意識レベル」のものに気付き、対処できているかどうか

 

それが重要なことの一つだと気付きました

 

どんな業種でも、何事にも共通して言えることだと思っています

 

 

ただ、

 

当院の受付に置いてあるカクレモモジリが、患者さんの無意識の中でどう判断されているかどうか

 

それは全くわかりません

 

あえて気にもしません

だって大好きなんです

 

だからいいんです

 

 

 

 

 

 

 

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